【続報】使用中止問題への PhoenixMiner 開発者コメント【その2】

NiceHash が唐突に PhoenixMiner の使用中止を求める声明を出したことで降って湧いたように発生した PhoenixMiner 使用中止問題。この問題について、オンライン上から姿を消していた PhoenixMiner の開発者が、状況を解説するコメントを bitcointalk に発表しています。

かなり長いため、最初に PhoenixMiner に関するコメントの要約を紹介しました。本編は分割記事となっており、今回はその第2回です。

PhoenixMiner に関するコメントの要約はこちら。


本編についての記事の第1回はこちら。今回から読まずに、「その1」から読まれることをおすすめします。

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第3節:3/7以降の出来事について(後編)

さて、話を現在に戻しましょう。先週末、MEGA は私たちのアカウントのみならず、多くのマイニングソフト開発者のアカウントを削除しました。理由はわかりません。おそらく誰かにクレームをつけられたか、訴訟を起こされたのではないかと考えられます。とはいえ理由が何であれ、対応策はありますし、バイナリファイルを悪意のあるものに置き換えるような悪質なこともしていないようでしたので、不満はありますが、これ自体は大きな問題ではありません。ただ残念なことに、そのとき私たちはオフラインだったので、十分な対応ができませんでした。

そんなときに NiceHash から連絡がありました。

2021年3月7日(日)午前10時20分/NiceHash 代表者からの連絡

MEGA.cz の PhoenixMiner のアカウントに何が起きているのか説明していただけますか?

状況を詳しく把握できていませんでしたが、私たちのアカウントが侵害されていないことは確認できていました。MEGA のアカウントは削除されたものの、ハッキングされてはいませんでした。

2021年3月8日(月) 午前5時56分/PhoenixMiner 開発者より回答

理由はわかりません。MEGA が「利用規約違反」という漠然とした理由を根拠にアカウントを抹消しました。Claymore といった他のマイニングソフト開発者にも同じことが起こっているので、MEGA で「マイニングソフト狩り」が行われているのは明らかです。私たちは新しい配布手段を探しており、すぐに配布を再開する予定です。

また、bitcointalk.org のアカウントは問題なく利用できているため、PhoenixMiner の次のバージョンの開発に勤しんでいます。

この bitcointalk のスレッドの最初の投稿にあった MEGA のリンクを削除し、状況説明を投稿し、PhoenixMiner 5.5c の個々のファイルのチェックサムを提示しました。それから github にアカウントを作成し、最新版の PhoenixMiner をアップロードしました。

そうこうしているうちに、Nicehash の上層部の一人から次のようなメッセージが届きました(上層部の方でなかったなら申し訳ないです。なにせこの人は自分のことを誰もが知っていると思っているのか、自己紹介をしなかったので、上層部の方だと勘違いしてしまいました)。

2021年3月8日(土)午前5時09分07秒/djeZoさんからの連絡

最初に、NiceHash はあなたがたに損害を与えたことを非常に残念に思っています。私たちは正式に謝罪します。

今回のことは、単純な誤解のせいで起きた双方にとって非常に不運なことだと考えています。今後、このようなことがあってはなりません。

せめて NiceHash に対してだけでも、そちらの身元を明かすことはできませんか?もし、そちらの身元がわかれば、このような問題はなくなりますし、PhoenixMiner の全ての更新情報をすぐに NiceHash で公開することができます。PhoenixMiner の重要なファイルに NiceHash Miner のサインを入れてもらうような取引もできるかもしれません。

実際にはそうではありませんが、現時点で PhoenixMiner がデジタル署名入りで提供されていたなら最高でしたね。私たちはそれを使ってマイニング界のメインストリームになることができたでしょう。すべてのゲーマーがマイナーになっていたでしょうし、マイナーがマイニングソフトの選択肢を持つことは悪いことではありません。

NiceHash QuickMiner を広めるために PhoenixMiner のネガティブキャンペーンをしているとは思わないでくださいね。NiceHash QuickMiner は AMD の GPU をサポートしておらず、Windows でしか動作しないため、PhoenixMiner の代替品にはなり得ません。
多くの人々が現状を NiceHash によるネガキャンであると疑い、NiceHash を叩いていますが、これは事実無根で、叩きたがり屋に都合のいい口実を NiceHash が与えてしまっただけなのです。

私たちが PhoenixMiner を即時停止するようマイナーに求めたのは、完全に正当なものでした。あれは、ユーザーを保護し、実際に製品が悪意を持っていた場合に、可能な限りの責任を回避するために必要な行動でした。
NiceHash の利用にあたってユーザーが同意しなければならないサードパーティ製マイニングソフトのEULA(使用許諾契約書)がありますが、これは法廷でしか私たちを守ってくれません。問題が起きた場合に、今回のように行動していなかったら、私たちの評判は大きく損なわれてしまいます。私たちの見解と、なぜ私たちがこのような行動をとったのかについて、ご理解たまわれれば幸いです。

このように、NiceHash からの連絡にはお詫びの言葉がありましたが、私たちの身元を知りたいという強い思いを隠し切ることはできていませんでした。


こちらの記事に続きます。

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