【続報】使用中止問題への PhoenixMiner 開発者コメント【その3】

NiceHash が唐突に PhoenixMiner の使用中止を求める声明を出したことで降って湧いたように発生した PhoenixMiner 使用中止問題。この問題について、オンライン上から姿を消していた PhoenixMiner の開発者が、状況を解説するコメントを bitcointalk に発表しています。

かなり長いため、最初に PhoenixMiner に関するコメントの要約を紹介しました。本編は分割記事となっており、今回はその第3回です。

PhoenixMiner に関するコメントの要約はこちら。


本編についての記事の「その1」はこちら。「その1」から読まれることをおすすめします。


「その2」の記事はこちら。

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第4節:3/7以降の出来事について(後編)

NiceHash Miner から PhoenixMiner を削除したことについての NiceHash からの連絡には、お詫びの言葉と、私たちの身元を知りたいという隠しきれないほど強い欲望がこめられていました。丁寧な口調のメッセージですが、その内容はつまりこういうことです。

以前 NiceHash に身元を明かすようお願いしたときは断られたけど、今回の PhoenixMiner に対するネガティブキャンペーンを止めて欲しかったら、PhoenixMiner 開発者の身元を明かしてね。

たとえ礼儀正しいものであっても、脅しは相手にしませんので、私たちはこう答えました。

2021年3月8日(月) 午前6時12分59秒/PhoenixMiner 開発者より回答

NiceHash の意図がどうであれ、このようなつまらない自体に対する対応として NiceHash が行ったことは適切であるとは言えません。私たちのアカウントはどれもハッキングされていませんし、MEGA の公式リンクからダウンロードしていたり、ダウンロードしたファイルのチェックサム値を公開されている値と比較したりしていたなら、これまでもこれからも、危険にさらされることは一切ありません。NiceHash では過去に深刻なハッキング事件がありましたよね?今回より遥かに深刻な事件が。。。

私たちは NiceHash の発言を信用できなくなっています。まず PhoenixMiner についての投稿を撤回してください。私たちの身元についての話し合いはその後に検討しましょう。投稿が撤回されないならば、私たちとしては相応の対応をしなければならず、そのようなことはお互いにとってためにならないはずです。

PhoenixMiner の配布は、一時的な解決策として github に移行しております。今後は、github でも削除されてしまった場合に備えて、他にいくつかのバックアップホストを設ける予定です。

このように回答をしたあとで、NiceHash のサイトや Reddit を詳しくチェックしてみたところ、単なるネガティブな投稿のみならず、本格的な中傷キャンペーンを展開していることがわかりました。それらの投稿の中には、NiceHash 自身が許可した「第三者」による5000単語にも及ぶ長文の投稿すらありました。PhoenixMiner を使うことの危険性を説くだけではなく、NiceHash の公式マイニングソフト(NiceHash QuickMiner)しか使うべきではないという内容でした。(正直なところ、PhoenixMiner を長期間使用すると、新型コロナウイルス感染症や、禿げや、勃起不全になると書かれていてもおかしくないな、とすら思いました。)

この「第三者」による芸術的な投稿の最後には、こんな「約束」があった。

Q:もし、MEGA でのアカウント削除が PhoenixMiner 自身に起因する問題が原因ではなかった場合に、PhoenixMiner に謝罪しますか?

A:はい。もし今回の事態について、PhoenixMiner に落ち度がないことが判明したら公式にお詫びします。しかし、現時点では潜在的な危険性について警告しておきます。

私たちは NiceHash からの謝罪の言葉を待っています。(期待はしていませんが)

一方で、残されたコミュニケーション手段である bitcointalk.org の私たちアカウントがハッキングを受けていないことを証明するために、bitcointalk.org のアカウントで事前に金額を予告し、巨額の ETH を devfee 用アカウントから送金する準備を進めました。

そうこうしているうちに、NiceHash から新しいメッセージが送られてきました。

2021年3月8日 午前7時58分33秒/NiceHash の djeZo さんからの連絡

全てはいずれ元通りに戻るでしょう。ところで、私は本当に不思議なのですが、なぜあなたはそんなにも匿名であることにこだわるのですか?
とある情報筋から、PhoenixMiner は犯罪で使用されるボットネットを利用してマイニング手数料を集めていると聞きました。この話は本当ですか?
このような確認をするのは、NiceHash が大規模な犯罪に巻き込まれないようにするためであり、もし事実であれば PhoenixMiner との関係を絶たなければならないからです。

また、たとえあなたが何らかの犯罪に関係していることで匿名性を保ちたいのだとしても、なぜ2つ目の合法的なマイニングソフトを作成しないのですか?デジタル署名されたエンドユーザーが何の心配もなく利用できるマイニングソフトを、なぜ新たに作成しないのですか?

このようにして、NiceHash は謝罪から一転して、私たちが犯罪者であると決めつけるようになってしまいました。確かに私たちは天使ではありません。私たちは、スピード違反や、一晩中飲んだ後の粗暴な振る舞いに対する警告などの、凶悪な罪を犯したことがあります。
また、NiceHash のある優秀な社員(おそらく元社員)が犯罪に使用されるボットネットを構築したという、広く知られた事実を私たちも知っているので、NiceHash の言い草に理不尽さを覚えます。少なくとも、少なくとも NiceHash には、身内の悪行を私たちになすりつけるのではなく、新しく別の犯罪を捏造して私たちをおとしめるくらいの良識が必要でした。

このメッセージで何より興味深いのは最後の段落です。ここで NiceHash は、

たとえあなたが何らかの犯罪に関係していることで匿名性を保ちたいのだとしても、なぜ2つ目の合法的なマイニングソフトを作成しないのですか?

と言っています。私たちがなにかの犯罪を行っていたとしても、合法的なマイニングソフトを作るならば、NiceHash はその犯罪には目をつぶって私たちと取引をするということでしょうか?

このメッセージを受け取った時点で、私たちは正直うんざりしており、NiceHash とのこれ以上のやり取りは無意味だと判断しました。その後、djeZo 氏と NiceHash の元メンバー(と思われる人)との間で荒唐無稽な議論が行われました。それらの主張が全て虚偽であることを祈るばかりですが、不気味さは残ります。ありがたいことに、ほとんどのメッセージは作者によって削除されましたが、遅きに逸していました。
その数時間後、私たちはこの最後のメッセージを受け取りました。

2021年03月08日 午前9時47分19秒/NiceHash の djeZo さんからの連絡

今後この件は弁護士が引き継いで対応します。現状では、あなたの身元確認ができるまで問題は解決しません。また NiceHash では、他のサードパーティのマイニングソフト開発者にも同様の身元確認を求めるつもりです。あなたが身元確認を拒否するなら取引を中止せざるを得ませんが、あなたが隠している犯罪行為が明るみになる場合を想定すると、はるかにリスクを低減できるはずです。

・・・そもそも根拠のない主張をする前に、弁護士に相談しておいたほうが良かったのではないでしょうか?

それからしばらくして、123.456ETH をメインの devfee ウォレットから出金する取引を行いました。これによって、bitcointalk.org の私たちアカウントがハッキングされていないことを証明できました。この時の詳細はこのスレッドをご覧ください。


こちらの記事に続きます。

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